熱中症対策としての水分補給

連日続く危険なほどの暑さ。熱中症対策が必須の時期となりました。

熱中症対策と言えば水分と塩分の補給が重要であることから、スポーツドリンクを頻繁に飲む方もいらっしゃると思います。しかしこのスポーツドリンク、pHは3.5〜4.5前後。すなわち歯の臨界pH5.5(歯が溶け始める)よりも低いのです。

一般的な朝昼晩という食事間隔であれば、唾液のもつ緩衝能(pHを中性に戻す働き)によって飲食時に下がったpHを中性に回復することができます。しかしスポーツドリンクを頻繁に飲んでいると緩衝能が追いつかず、お口の中が常に酸性の状態になってしまいます。またスポーツドリンクの中には糖分も含まれており、結果としてお口の中が虫歯になりなりやすい環境になってしまうのです。

ですからスポーツドリンクを頻繁に飲むのは、歯科医としておすすめできません。こまめな水分補給はお水や麦茶あるいは経口補水液とし、スポーツドリンクはある程度まとめて飲むようにすることで、熱中症対策とともに虫歯対策にも努めていきましょう。