☕️ポリフェノールと歯の着色🍷
また今年も、蒸し暑い夏がやってきました。まだ6月だというのに体温を超えるような気温の地点が続出し、この先どうなるのか…と心配しています。
ところで少し前に、片山歯科医院の近隣にカフェがオープンしました。まだ利用したことはないのですが、カウンター席では目の前に歌舞伎座を眺められることもあり、観光の方などで賑わっているようです。これからの暑い季節には、涼みながら一息つくのに良い場所かもしれません。
さて、コーヒーつながりということで…
カップや湯呑みに茶しぶが付くのと同じように、歯にも飲食物によって着色が起こります。その代表的なものが、コーヒー・紅茶・緑茶や赤ワインです。
これらの飲料が歯の着色に影響するのには、ポリフェノールが関わっています。ポリフェノールとはほとんどの植物に含まれる苦味や色素の成分で、化学構造の違いによってその種類は8,000以上あるとも言われています。中でも緑茶に多く含まれる「カテキン」や、大豆に多い「イソフラボン」、ベリー類に多い「アントシアニン」などは知っている方も多いと思います。
種類によって効果は様々ですが、ポリフェノールには抗酸化作用があり動脈硬化や老化の予防に効果があるとされます。ですから積極的な摂取が望ましいのですが、一方で歯にとっては着色汚れ(ステイン)の原因となってしまうものでもあります。歯の表面に存在するペリクル(唾液の成分によってできる被膜)にポリフェノールが付着すると、着色を起こしてしまうのです。さらに歯磨きが不十分で歯面がざらついているほど、着色しやすくなります。
ポリフェノールで着色してしまった歯は、歯科医院でクリーニングすることできれいにすることができます。
しかし着色が気になるからと、ご自身で粗い研磨剤入りの歯磨き粉を使って歯を磨いたり、メラミンスポンジのような物で擦ることは決してお勧めしません。一時的に歯は白くなりますが、歯の表面が傷ついて、逆にその後の汚れや着色が付きやすくなってしまいます。
片山歯科医院では、着色の程度に応じてクリーニングの方法を選択しています。可能な限り歯面を傷つけずに着色を落とし、その後の汚れが付きにくいようにしてお帰りいただきます。着色など歯の色が気になるようでしたら、どうぞご相談ください。