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 コラム 第188回  2020. 02. 27

転換期のお話

春の気配を感じさせる昨今の天気です。 いろいろな事が重なって、しばらく榛名に行っておりませんが、もう新芽が出てくる頃かと思います。

世界中で脅威となっている新型コロナウイルスCOVID-19が、この先どれ程の流行が起きるのか予測がつきません。 このような時には、不要不急な外出を避けるなどの自己防衛が、最も有効な防御策になります。 在宅勤務に切り替える会社も多いようですが、時差出勤でなるべく混雑を避けましょう。 屋内にいるときは、温度、湿度を保ち、換気もしながらまめに掃除をすることが大切です。 外出時には、マスクをしましょう。マスクは咳エチケットとともに呼気の湿度を保つのにとても有効です。
また、屋内外を問わず寒さ対策を取り、肉体的精神的な疲労を蓄積させないようにして、免疫力を落とさないように心がけましょう。 外出時には、手袋を着用しましょう。 帰宅後したら玄関で手袋を外し室内へ入る前に消毒スプレーを振りかけるのが良いですが、消毒用品が手に入りにくくなっていますので、洗濯するのも有効です。 この操作は、花粉症の時期でもあるので、ゴーグルをかけている方もいらっしゃいます。 その後はインフルエンザウイルス対策と同じで、手洗い顔洗いうがいを励行して下さい。この先、これが一時的な流行で収まってくれることを祈ります。

先月29日に片山歯科医院は、父が開業以来70年目(銀座53年)の節目の年を迎えました。 いろいろな意味において、変革の年を迎えております。 先月のコラムでは、買えなくなった歯科材料をなんとかして手に入れたいと交渉中だという話を書きました。 これらの材料は、主に金とプラチナの合金で出来ており、口腔内で腐食することはありません。 この材質のアタッチメントを口腔内に装着するための加工に使う金属も、同じように金とプラチナを主成分とした合金でなければなりません。 皆さんもご存知のように、金の価格が年々高騰しています。 それに伴って、合金の価格も年々値上がりをしています。 一昨年くらいからは、数ヶ月に一度のペースで値上げ通知のファックスが届きます。 20年前位と比べるとその価格は、3倍以上にもなってしまいました。

私達が5年前にスイスのベルンにある、このアタッチメントを作っている会社を訪ねた時、 これからは貴金属の価格が益々高騰するので、我々はこれに代わる材料を作り始めましたと、ある材料を紹介されました。 貴金属が何十年もの間口腔内で変質も変形もせずに機能している姿を見ている私達には、その時にはそれほど興味を持つ材料ではありませんでした。 しかし今では、貴金属材料が今後さらに値上げの傾向があるのならば、どこかで考えなければならない時にきていると思っています。 そんなことを踏まえて私は、長年一緒に仕事をしている歯科技工士と手分けして、この材料の講習会に足を運んでおります。 今までとは全く異なる材料のため、早く皆さんに安心して提供できる日が来ることを願いながら、納得の行くまで研究を重ねたいと考えております。



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