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 コラム 第181回  2019. 07. 26

歯磨き剤のお話

夏に向かって早くから熱中症対策をしましょうと言っておりましたが、まだ梅雨が明けていません。 もうじき8月になろうというこの時期に拍子抜けをしています。 来年のオリンピックの時も、これくらいの気温ならば良いのにとも思ってしまいます。 しかし、九州地方から西日本にかけては、大雨による被害が起きているようです。 被災地の皆さんは、健康の維持に気を付けて、お体を大切になさって下さい。

先月のコラムでは、 虫歯予防にフッ化物が有効で、その効果を持続させるためにブラッシング後の洗口は少なめにという話題でお話ししました。 テレビの番組で取り上げられたこともあり、患者さんからのご質問が多く、補足の意味もあって書きました。

さて今月は、歯磨き剤についてもう少し追加しようと思います。 近年薬局やスーパーの口腔ケア商品のコーナーは、何処もかなりのスペースがあり、中でも歯磨き剤の種類はとても多く、選択に迷うこともしばしばでしょう。 歯磨き剤への関心は古く、塩で歯を磨いたり、歯茎をこすって引き締めるという習慣が古代文明の頃からあったようです。 これに着目して、塩入りの歯磨き粉が製品化されました。

今では、様々な製品が並び、フッ素配合はもちろん、止血成分(カルバゾクロム、トラネキサム酸)や知覚過敏の象牙質に吸着する物質(硝酸カリウム)など、 薬用成分を配合したものが多種販売されています。 更に再生医療の時代になり、組織修復成分(アラントイン)を含んだ製品も新発売されました。 どれも即効性のあるものではありませんが、毎日の継続使用は有効だと思います。

昔は、ジャリジャリ感の強いヤニとり用の粉タイプの物がありました。 今でもホワイトニング効果をうたった製品の中には、研磨剤が多く含まれるものもあります。 選び方や使い方を間違えると逆効果となることもありますので、どの歯磨き剤が自分に合ったものなのか、かかりつけの歯科で相談してみてください。 磨き方も含めて定期検診で、自分に合った歯磨き剤を紹介してもらいましょう。

本院でも健診や治療の後で、患者さんに合った磨き方、歯ブラシ、歯磨き剤をご紹介しています。 ブラッシング習慣が出来ていて定期的に拝見していても、磨き残しなどご自分では見落としている部分があります。 そこを指摘させて頂き、もっと良くなるようにお手伝いさせて頂いています。



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