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 コラム 第169回  2018. 7. 27

暑さは歯科治療にも

 西日本豪雨の被災地の皆様におかれましては、心よりお見舞い申し上げます。 7月というのに、35度を超える猛暑が連日日本列島を襲っています。 皆様、熱中症にはくれぐれも気を付けて、御身お大切にお過ごしください。

 片山歯科医院のある南海東京ビルは、築51年のビルです。 大きな窓が特徴の当時としては斬新な、冷暖房設備が整った最高レベルのビルでしたが、今では当たり前のものになっています。 しかも冷暖房に関しては、地下の機械室でコントロールして、ダクトで各フロアに送り込むシステムになっていて、部屋ごとのコントロールは風量の強弱しかできません。 暑い日には全部の部屋を強風にすると、かえって冷えづらくなります。 冷えなかったり冷えすぎたりで、体調管理がとても難しいところです。

 歯科の材料は、温度や湿度の変化に敏感なものが多く、管理は勿論のこと、使用時の微調整が非常に重要になります。 例えば歯の模型を作るための型取りに使う材料は、粉末に水を混ぜて固めるのですが、夏場の水道水では温度が高すぎて直ぐに固まってしまいます。 ですからこれに使う水は、歯科衛生士さんが冷蔵庫で冷やして管理してくれています。 またシリコンの型取りの材料も、温度や湿度に影響されます。 技工室では、再現する歯を模型上で作る段階でワックスを多く使いますので、膨張収縮に対する匙加減が重要となります。 歯科技工士さんが毎日空調の変化に対応して、日差しの強くならない朝の早いうちにワックスを使うようにして、照り返しの強くなる午後にはワックスの作業工程を行わないなどの微調整をしています。

 患者さんも暑い中来院されますので、受付でご様子を拝見し、体調が落ち着かれるまで世間話を普段より多くしたり、冷たいお水を飲んでいただいてから治療を始めたりするときもあります。 このように歯科治療にも、この夏の暑さは大きく影響しています。 いつも快適な治療を心がけておりますので、ご不快な時は我慢せず遠慮なくお伝えください。



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