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 コラム 第166回  2018. 4. 27

65歳・高齢者

  どうやら今年から花粉症になったようです。 目がかゆく鼻水とセキが続いています。 鼻をかんでもかんでも止め処なく出てきます。 アレルゲンに対する体の防御反応はすごいものだと改めて実感しています。 突然花粉症が始まった原因は、今年の花粉の量が例年と比べて非常に多いことと、年齢による抵抗力の低下なのでしょうか。 体は特に悪いところはないのですが、確実に年を重ねているのだと実感しています。

  今年から私も高齢者の仲間入りをします。 つい先日、住んでいる区の保健所から、高齢者用肺炎球菌予防接種通知書が届きました。 6月で65歳になるのですが、高齢者という実感は全くありませんでした。 しかし、高齢者用と書かれた通知書を受け取ると、急に年を取った気持ちにさせられます。

  なぜ65歳以上に肺炎球菌の予防接種が必要なのかを調べてみました。 「肺炎は、悪性新生物(ガン)、心疾患(心臓)に次いで日本人の死因の第3位であること。 肺炎で亡くなる方の95%以上が65歳以上であること。 普段元気な高齢者が日常でかかりやすい肺炎の原因菌は、肺炎球菌であること。」と書かれていました。 また、肺炎球菌が原因で起きる肺炎は、他の原因菌で起きる肺炎よりも群を抜いて多いようです。 それがなぜなのかというと、この菌が莢膜(きょうまく)という分厚い膜に覆われていて私たちの体の免疫機構に抵抗し、抗菌薬も効きづらく、耐性菌も多いからだそうです。 という事で、平成26年から高齢者は、定期的に予防接種を受けましょうという事になったそうです。

  私はいつも歯科の分野から、誤嚥性肺炎に気を付けましょうとお話をしてきましたが、自分もその対象年齢に達したということです。 ほとんどの成人の口腔内には肺炎球菌はいませんが、口腔内を清潔にしていませんと、とても感染しやすい状態になります。 息と一緒に細菌が肺に入り込まぬよう口腔清掃を心がけ、誤嚥予防の筋トレにも励みたいと思います。 また、歯科医としてこの年齢に達したからこそ言えることを皆さんにお伝えし、健康維持のお手伝いを続けていきたいと思っています。



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