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 コラム 第159回  2017. 9. 29

救命救急講習会

  夏が終わり、すがすがしい秋になりました。味覚の秋で、また食べすぎに注意です。

  先日、地元の歯科医師会の月例会で、毎年実施している救命救急講習会に参加してきました。 東京歯科大学麻酔科の一戸教授の講義の後、東京消防庁京橋消防署署員による救命処置の訓練が行われました。 馴染みのない方も多いかと思いますので、実際に何をしたか書きたいと思います。

  路上に倒れている人を発見した時を想定して、実施されました。 まず周囲の状況を見て、二次災害の危険がないことを確認し、要救助者に近づきます。 初めに意識の有無を呼びかけで見極めます。肩をたたきながら、耳元で「どうしました、分かりますか」と徐々に大きな声に出して呼びかけます。 意識のない場合、呼吸をしているかを確認します。呼びかけをしたままの姿勢で、目を胸の方向に向け、上下に動いているか見ながら鼻から呼気を感じます。 次に心臓が動いているか、頸動脈に指をあてて鼓動の有無を調べます。 すべてに反応がない場合、直ちに救命処置に入り、同時に周りの人にお手伝いをお願いします。 この時漠然とお願いするのではなく、手を指して、「そこのあなた、119番通報をお願いします。そこのあなた、AEDを探して持ってきてください。」とお願いします。

  AEDが届くまで心臓マッサージを開始します。 1分間に120回のスピードで、胸の真ん中で乳頭を結んだ線よりややお腹寄りを5p沈むくらいの力で両掌を重ねて押し込みます。 これを30分続けた後、人工呼吸を2回実施します。 東京都内で救急車が到着するまでの平均時間はおよそ7分だそうです。 またAEDを探して持ってくるまでは、2〜3分だそうです。 AEDを持ってきてくれた人に「AEDの使い方わかりますか?」と聞き、分からないと答えたとき、私に代わって私と同じように心臓マッサージをやってくださいとお願いします。 交代後AEDの電源を入れ、心臓を挟んだ胸とわき腹にパッドを張ります。 すると「心電図を解析します、体から離れてください。」と音声が流れます。 自動的に心電図を図ってショックが必要か否かを判定してくれます。 電気ショックが必要な場合は自動的に充電を開始し、「ショックボタンを押してください。」と発せられますので、体から離れてショックを開始します。 ショックが終わった後、意識が戻れば救命処置はこれで終了です。 なお意識がない場合、心臓マッサージと人工呼吸を続けます。 AEDも先ほどと同じことを自動で繰り返してくれます。救急車が到着して、救急隊員に引き継ぐまでこれを続けます。 以上が路上の要救助者への救命処置の流れになります。

  AEDの普及により、救命率は格段に上がっています。 心停止から5分以内で救命処置が開始され、10分以内にAEDを使えた場合の生存率は、37%にもなります。 要救助者を発見して心肺蘇生を行いAEDを実施した場合の社会復帰は、57.9%だそうです。 このコラムを読んで初めて知った方もいらっしゃるかもしれませんが、この流れはぜひ覚えておいてください。 今都内でAEDはどこにでもありますので、怖がらずに実施してください。


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