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 コラム 第134回      2015. 8. 28

電動歯ブラシのお話

  各地で猛烈な暑さが続いていましたが、台風が去ったと同時にあっという間に秋の訪れを感じるようになりました。 この後、また少しは暑さが戻ると思われますが、猛暑日になることはないでしょう。 気持ちの良い季節が長く続くよう祈っています。

  さて先月は、歯の痛みには耐え難いものがあるというお話をしました。 今月は、そこに至る前にお口の中の細菌を如何にしたら効率よく減らせるかを考えてみましょう。 まず毎食後の歯ブラシの前に、よくうがいをすることです。 次に歯磨き剤を付けて歯ブラシをします。 それに加えて夜寝る前には、デンタルフロス、歯と歯の間に隙間があって必要な方は歯間ブラシ・ウォーターピックなどの清掃器具を使うとよいでしょう。 そして最後にフッ素入りの歯磨き粉を使って仕上げをしましょう。 この後は、フッ素の効果を持続させるために、あまりうがいをし過ぎないようにしましょう。 この手順でお掃除すればよいのですが、歯ブラシの形や毛先の硬さの選択、 更に歯ブラシの当て方や方向は人によって違いますので、歯科で指導を受けて実施しましょう。

  ここまでが従来の理想形でした。 しかしながらこれを完璧にこなせる方は、そうめったにいらっしゃいません。 そこで最近クローズアップされてきているのが、電動歯ブラシです。 以前の私は、電動歯ブラシに否定的でした。 その理由は、当初は動きが一方向であったり、毛先が硬すぎたりで歯や歯肉へのダメージが大きかったからでした。 そもそも手の不自由な方でも歯磨きできるようにと、考案されたのが始まりでしたから、 身体満足な方は自分の手で隅々までできるよう手の感覚で覚えた磨き方のほうが、きれいにできると考えていました。 また、使い方を誤って、歯がすり減ってしまう方が多くいらしたことも大きな理由の一つです。 ところが最近は改良が進み、回転や振動等とても良く工夫されています。 そして、薬局はもちろんのことスーパーマーケット等でも電動歯ブラシを手軽に買うことが出来る時代になりました。

  ここで問題なのは、その種類の多さです。 私自身どのタイプが一番良いのか迷う状況です。 円形の毛先が反復回転するもの、振動を加えたもの、音波を出して歯垢を浮き上がらせるもの等いろいろな種類があります。 歯に悪影響なく、効率よくお掃除できるのはどのタイプか、今いろいろなものを試してみたいと思っているところです。 ただ気を付けなければいけないのは、電動歯ブラシは決して楽をするための道具ととらえてはいけないということです。 上手に使って効率よく歯磨きができるなら、良いのではないかという思いに変わりつつありますので、またの機会にご報告ができればと考えています。


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