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 コラム 第121回      2014. 7. 28

患者になってのお話

  梅雨が明けたとたんに先週末から、急に猛暑日が続いています。 この分だと8月の暑さがどんなことになるのやら、思いやられます。 皆さん、熱中症には、十分気をつけてください。 水分の補充だけでは無く、塩分を主としたミネラルの補充も忘れずにしてください。

  以前このコラムで、父に治療してもらった私の歯の冠が脱離したことを書きましたが、ここにきて他の場所にも問題が起きてしまいました。 以前から私は咬み合わせの力が強く、若い頃と比べてずいぶんと歯が磨り減って、いくつかの弊害が起きてきたことが気になっていました。 まず第一に、歯が磨り減ったことによって、咬み合わせたときに上下の距離が低くなり、頬がたるみ唇を閉じるとへの字口になり、老人性の顔貌になってきたこと。 第二に、最近頬や舌をよく噛むようになったこと。 第三に磨り減った歯がしみるようになってきたこと。 等の諸々の症状が出てきて、いよいよ根本的な治療をしないといけない状況になってきました。 そこで、娘に治療をしてもらうことにしました。 まずは、父に治療してもらっていた奥歯の冠をはずして、丈を高くした冠に作り直すことから始めることにしました。

  いざ患者となって治療を受けることになると、いろいろなことに気づかされました。 口の中に器具が入るということだけで、患者さんは我慢をしているのだということや、痛みをこらえるときに体中の筋肉を硬直させていることなど、 普段気をつけてはいることですが、改めて思い知らされました。 そんな中で感じた事のことのひとつに、椅子の座り心地というものがとても大切だということが分かり、新しいものにして本当に良かったと思いました。

  しかし、快適さを求めるあまりに、以前治療中に、「痛くは、ありませんか?」、「気分悪くは、ありませんか?」という質問を連発し、 叱られてしまったことを思い出しました。 いつも治療には細心の注意を払ってはおりますが、今回患者になってみて気を使うべきところが、改めて判った気がしました。 歯科医になって、自分が治療を受ける側になったことがあまりありませんでしたので、とても良い勉強になったと思いました。 これからは、ますます患者さんには優しく、ソフトタッチで治療するという思いを強くした次第です。


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