ホームへ > 院長のコラム最新号へ

 コラム・バックナンバー・インデックス

3月の歌舞伎座
震災後-無事を祈って(2011-3-14)


3月の歌舞伎座 (2011-3-30)
 コラム 第81回     2011. 3. 28

いま自分にできること

  この度の地震、津波によって被害を受けられたすべての皆様に、心よりお見舞い申し上げます。 私たちは、今までに経験のない災害被害に立ち向かっています。日本中のそして世界中の人々が、いま自分に何ができるかを真剣に考えています。 発災直後から、自らの危険を顧みず、また自らも被災者でありながら、現地で活動している方々には、頭が下がります。 直接その場に行かずとも、お見舞い、義援金、節電と皆が何らかの形で何かをしています。 私がいつも直接注文している、アメリカの歯ブラシの会社からも、被災者のためにと歯ブラシを10グロス無償で提供したいとの申し出を頂きました。 有り難くお受けして、避難所などでご不自由されている方々に届くようにしたいと思います。

  私は過去にコラムでも書きましたように、災害に備えた訓練を毎年何度もやっておりました。 私の所属している上部団体の東京都歯科医師会を通じて、日本歯科医師会から身元確認のために出動可能な会員名簿の提出を求められました。 また、発災の翌々日には自衛隊から電話があり、待機命令が出ました。 直ぐにでも、飛んでゆきたい気持ちになりました。しかし、私は、開業医です。私のもとに通って下さっている患者さんがいらっしゃいます。 私が今ここを離れたら、その方たちに、ご迷惑をおかけしてしまいます。 その方たちへの責任から、ここを離れてはいけないのではないか。 一方で、これまで何のために、訓練を重ねてきたのか。私の心は、揺れています。

  被災地では、歯科医の同級生や仲間が、身元確認や歯科医療救護活動に奔走しています。 もう二週間も不眠不休で活動している彼らのことを思うと、居ても立っても居られない心境です。 彼らを一日でも休ませて上げられるなら、替わってあげたい。 今までは、自分が被災者になった時の事ばかりを想定して、訓練を受けてきました。 こんな巨大災害が起こると、現場に行かないと実際に何ができるのか判りません。 毎日メール等で入ってくる現場の状況は、とても混乱しているようです。 被災地に向かっても、避難所にたどり着くことができずに、引き返してきたという話も聞きます。 しかし、長期にわたる活動を考えると、彼らを休ませてあげられるのは、訓練を受けてきた自分たちではないか、との考えに至りました。

  いつ順番が巡って来るかわかりませんが、実際に出動命令が出ると、一週間は留守にしなければなりません。 留守中は、診療所のスタッフや、普段から私を助けてくれている各方面の方たちからの応援が確保できましたので、 命令が来た時には、直ちにこれを受けることにしました。 勝手なことかもしれませんが、どうか私の意図するところをお汲み取りいただき、患者さん方にはご理解いただきたいと、お願い申し上げます。


このページの上へ↑
Copyright(c) 2004-2019 Katayama-shika. All rights reserved.