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 コラム 第70回     2010. 4. 27

御名残四月大歌舞伎

 
今年の気候はどうなっているのでしょう。真夏日の翌日が真冬日で、もうじきゴールデンウィークも近いというのに雪が降ったりと、体にこたえます。桜が咲いているうちに、ハナミズキが開花して今は満開です。歌舞伎座もいよいよ後数日で幕を下ろします。御名残四月大歌舞伎の赤い垂れ幕も名残惜しそうにたなびいています。

 道からの眺めでは分からないと思いますが、診療所の窓からは歌舞伎座の瓦屋根がよく見えます。
 大屋根の軒下には、以前は鳩が棲家を作り飛び交っていましたが、10年くらい前瓦の葺き替え工事をした折に何らかの鳩対策をしたのでしょうか、最近はその数もめっきり減ってしまいました。それというのも瓦が白くなるほどの糞害に悩まされていたからではと思われます。
 初夏の激しい雷雨のときには、瓦を伝って流れる雨水は、まるで滝のように横の道に流れ落ちます。その翌日には、決まってヘルメットをかぶった数名の作業員が屋根に上って瓦の点検をしていました。屋根の平らな部分の軒下には、予備の瓦が積み重ねてあって、いつでも補修作業が出来るようにしてあったようです。


 
それが最近は、点検している姿を見かけなくなったと思っていました。するとあちらこちらのかわらの隙間から、雑草がはびこっているのが目に付き始めました。見た目には、瓦の黒とのコントラストで緑が鮮やかですが、瓦屋根のためには良くないことなのでしょう。今まで歌舞伎座の屋根にこんなにたくさんの雑草があちらこちらではびこっているのを見たことがありませんでした。もう数日で解体することになっているので、メインテナンスをやめてしまったからなのでしょう。



 
お手入れをしなくなると途端にこんなになるものかとビックリするほどです。 ここで職業柄考える事は、すぐ歯のお手入れのことになってしまいます。なんでも放置してしまうと、瞬く間にひどいことになってしまうということを改めて学ばせていただきました。

古いものを丁寧にお手入れして長く使うのも大切ですが、あるところで新しいものへの変換も必要だということです。その時期を的確に見極めるためにも、定期健診は必要なことなのです。歯のお手入れも、日々の歯磨きと、定期的な検診予防処置をすることが欠かせません。いつまでもよく噛んで、なんでも美味しくいただけるように歯のお手入れを心がけましょう。



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