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 コラム 第57回     2009. 3. 26

アジアの出番が来た!


  今年は、梅、桃、桜、木蓮、雪柳が同時に咲いてなんだか損をした気分です。 相変わらずぽかぽかと暖かい日が続いたかと思うと急に寒くなって、体のコントロールが難しく感じられます。

  さて、WBC野球では侍ジャパンが連覇を達成してくれました。彼らも極限の中でベストコンディションを維持するように大変な努力をしていたようです。 私の応援する横浜ベイスターズから選抜された主砲の村田選手が、肉離れで戦列を離れたのは残念でしたが、そんな中、益々結束を強くして全力で戦った選手たちには頼もしさを感じました。 更に、ベースボール発祥の地アメリカで、アジア勢同士での決勝戦というのも誇らしい気持ちがします。

  我々歯科の領域においても、最近は、日本を始めアジアの製品が注目を集めています。 以前はアジア製品と言えば、欧米の二番煎じ的なイメージがありました。 21世紀に入り、義歯や充填物に使用する樹脂材料、特に接着歯学の分野は、日本企業の製品が最も優れており製品化して世界中で使用されています。

歯科分野の国際学会も、遠いアメリカやヨーロッパまで行かずとも、日本は勿論、台湾、シンガポール、などの近隣アジア諸国で開催されることが多くなってきました。 多くの最新理論や技術、歯科材料の新製品がそこから発信され、世界中をニュースが駆け巡ると言う状況が生まれています。

  そして、料金が安いなどの理由で、義歯などの歯科技工物も型取りをした後、中国やフィリピン、ベトナムなどへ送り、 現地の歯科技工士さんの手で製作されて空輸されてくるということも行われています。 但し今のところこれは、日本の薬事法の範疇外のことなので、歯科医師の裁量に任されており、何か問題が起きたときは、その歯科医が全ての責任を負わなければなりません。 日本では使用が認められていない材料が、他国では問題視されないが故に起きるトラブルも予想されます。 中国製の義歯から鉛が検出されたといった問題も起きていますが、徐々に改善されてゆくことでしょう。 これに負けじと日本の技工士さんたちが頑張って研鑽し、益々良い技工物が出来るようになってきました。

  歯の治療が目的で韓国や台湾旅行に行く人もいるようです。 これはほとんどがエステ感覚で、前歯部の審美的要素を含んだ治療が、日本よりも安価で出来ることが大きな理由のようです。 但し、短期間で仕上げることで起きる問題もありますし、日本では認可されていない薬品や材料が治療に使用されることも見られ、自己責任の問われるところです。

  取り上げた例は、当初の発想は、単に安いからという理由で広まったことですが、最近は一概に安いからだけではない面もあるようです。 良いものが安く出来るならばそちらのほうが良いに決まっています。本家はこちらだと言って旧態依然としたことを続けていると、 今回のWBCの結果のようになってしまうのかもしれません。顔や背丈の似たアジア人同士切磋琢磨して、より良いものを目指してゆきたいものです。


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