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 コラム 第49回     2008. 7. 25

レーザーのお話

梅雨明けを告げるかのように、きれいな虹が銀座の空に現れました。その後から毎日暑い日が続き、熱中症で多くの方が救急搬送されたというニュースを聞きます。水分補給が大切ですので、皆さんどうぞお気をつけください。
片山歯科医院より撮影 2008.7.15

 先日、歯科用レーザーの講演会に参加してきました。私が治療にレーザーを使い始めてからもう15年以上の歳月が流れました。初めは、温熱効果による疼痛緩和治療機器としてヘリウムネオンのソフトレーザーを使用していましたが、8年前からは、Nd:Yagレーザーというハードレーザーを使うようになりました。このレーザーは、黒い面に反応して、瞬時に高熱を発生させるので、虫歯の治療にはうってつけのレーザーということで使い出しました。私がレーザーのことを初めて知ったのは、東京医科歯科大学大学院の口腔病理学ゼミでのことでした。そこには当時歯科用レーザー開発の先駆者である山本肇先生がいらして、当時の最先端の研究を私にご教授下さいました。

 その頃山本先生は、歯の表面に黒い墨を塗り、そこにレーザーを照射することで歯の表面を溶かして虫歯の穴をふさぐという研究をされていました。その頃はまだどれ程の出力で行うのが適切なのかがわかっていませんでしたので、歯の表面だけでなく歯の中心部にある歯髄にまで影響が及んでしまう弊害を何とかしなくては、とおっしゃっておられました。そこでご自分の腕にあるホクロにレーザーを当ててホクロをとりながら、表面だけに作用して内部には影響がないパワーを探す実験をしていました。

 その後歯科用レーザーの研究も進み、Nd:Yagレーザーだけでなく、Er:Yagレーザー、炭酸ガスレーザー、半導体レーザーなどそれぞれの特長を生かした製品が開発され、歯科領域でも徐々に使われるようになってきました。そもそもレーザー(LASER)とは、1960年に米国の科学者メイマンによって発見された光線のことで、Light Amplification Stimulated Emission of Radiationの頭文字をつなぎ合わせてできた言葉です。最近では眼科や皮膚科治療、外科手術などにもよく用いられています。子供のころに読んだ本に出てきたレーザー銃なる殺人光線は、使い方次第では体を修復してくれるとても優れたものだったのです。発見から50年弱で、レーザーは医療現場だけでなく、私たちの暮らしにも身近な存在にまでなっています。例えば、DVDやCDの読み取り、スーパーのレジでのバーコードスキャナ、光ファイバー通信での利用、さらにレーザーショーの演出など、その使い道は、様々な分野でまだまだ進化し続けている、今後がとても楽しみな技術です。



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