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 コラム 第39回     2007. 9. 25

脳を守るお話

  陽射しの中にもようやく秋の気配を感じる今日この頃です。 じりじりと肌に刺すような強烈な照りつけも収まり、日照りの下でも時おり吹く風に涼しさを感じるようになりました。

  さて、先週の16日と17日に2日連続で横浜スタジアムに行って来ました。 対ヤクルト戦と、対広島戦のデーゲームを観戦して来ました。 私は、昭和38年に優勝したときから大洋ホエールズファンです。 父につれられて初めて野球観戦に行ったのが大洋-巨人戦でした。 そのときまではご他聞にもれず巨人ファンでした。 この日大洋は、大差で巨人に勝ちその日からずっと大洋が好きになったのでした。 秋山、土井のバッテリーに、守備の名人近藤昭彦、すりこぎ打法の近藤和人、 ホームランバッターのポパイこと長田など印象に残る名物選手がたくさんいたチームでした。 以来44年間ひたすら応援し続けています。 今回は、娘が研修先の病院で先輩の先生から券を頂き、親子揃って楽しませてもらいました。 毎年必ず何回か横浜スタジアムに娘を連れて観戦に行っていたもので、娘も今では私より熱狂的な横浜ベイスターズファンで、 スタジアムでは、ユニフォームに着替えて応援するほどになってしまいました。

  さてその横浜ベイスターズでは、バッターボックスに入る前に口にマウスガードを入れている選手がいます。 東京歯科大学のスポーツ歯科の指導を受けて入れているそうです。 バッティングなどのように瞬発力を必要とする場合ショックアブソーバーとしての役割と、最大力をもたらす位置に下顎を誘導する役割を持っています。 まず、ショックアブソーバーの役割には、大きく二つがあります。 一つ目は、上下の歯が瞬間的に自分の体重以上の力が加わるためにこれを緩和し歯を守る役割です。 二つ目は、顎の関節の先端にくわわる衝撃を緩和し脳を守る役割です。

  スポーツのときにマウスガードをつける事は、ボクシングやアメリカンフットボールでは、昔から行われていて、 これをしていないと反則負けになるくらいです。 近年では少年サッカーやラクロスなどでもマウスガードの着用が義務付けられるようになりました。 サッカーのヘディングの衝撃が与える影響を学問的に調べた結果、脳や頚椎に与える影響が致命的とも言える値であったことが判りました。 特に成長期においてはあらゆる後遺障害が想定され、マウスガードの装着がルール化されたのです。 小さい頃から始めるスポーツは、楽しいし、体や精神を鍛えるのに役立つことは、誰もが認めることです。 しかしスポーツでの怪我は付き物ですので、そのダメージを少しでも緩和できる方法があるならば、是非それを取り入れるべきです。 楽しいはずのスポーツで再起不能の大怪我をしてからでは遅すぎます。 皆さんの回りにスポーツをされるお子さんがいらっしゃいましたら、この話を教えてあげてください。 マウスガードは歯を守るだけでなく、脳や頚椎を守るために必要な道具なのです。


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