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 コラム 第28回     2006. 10. 20

タバコのお話  2

  先日、世界的に有名なリゾート地ハワイのニュースを耳にしました。 私は、未だハワイに行ったことがないので、どこの島の話か分からないのですが、ほぼ全島が禁煙区域になったそうです。 タバコを吸える場所は、自宅の部屋の中かホテルの喫煙ルームに限られてしまったそうです。 もうホテルのロビーであの懐かしい葉巻の香りがしなくなったのかと思うと少し寂しい気がします。 愛煙家にはなんともつらい話なのでしょうが、それほどタバコの害が深刻なのです。 今海外でタバコを買うと、パッケージにタバコで発症した肺ガンや舌ガン、歯周病になった口腔内の写真などが刷られているのだそうです。 日本のように文字だけで注意を促すより、よほど効果的なのでしょうか。

  喫煙で肺ガンや心臓病、気管支炎、の発症率が高くなり、妊婦の喫煙で未熟児、早産、流産などの異常が出やすくなる事は、皆さんご存知です。 さらに受動喫煙といって、周囲の喫煙者の副流煙による害もよく耳にします。 しかし、喫煙によって歯周病のリスクが高まる事は、あまり知られていないようです。 タバコを吸うとき一番最初に煙が入ってくるところは、口腔内なのです。 タバコの火種の温度は、600度とも700度とも言われています。 唇からわずか数センチ先の火種から吸い込んだ煙の温度は、いったい何度ぐらいなのでしょうか。 測ったことはありませんが100度以上はあるでしょう。 更に肺に入っていくより濃厚なニコチンタールがまず口腔内に入ってくるのです。 単純に考えてみて、口腔粘膜に何の変化も起こらないわけがありません。 やけど、タールの付着、ニコチンの薬理作用などが起こり口腔粘膜は必死に戦っています。 防御機構が働いて先ず、粘膜の肥厚増殖が起きます。通常の粘膜には見られない角化層が出来ます。 粘膜を潤している粘液腺の出口がふさがれて、口が渇きます。粘膜の防御機構が弱まります。 細菌やウイルスに感染しやすくなります。風邪などの治りが悪くなります。粘膜だけでなく、歯にもヤニが付着して汚く見えます。 歯石も付きやすくなります。など次々と悪影響が見つかります。

  人は体に良くないと知っていて、なぜタバコを吸うのでしょうか。 東京都の調査では、タバコを「止めようと思っている」「できたら止めたいと思っている」「減らしたいと思っている」人が 60%を超えていることが分かっています。 私のように葉巻のにおいが好きだったり煙がいやでないのは、未だ止められていない証拠なのでしょうか。 嗜好品とはいえ、一種の麻薬みたいなものなのでしょう。 タバコを止めますか、それとも病気になりますか。


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