ホームへ > 院長のコラム最新号へ

 コラム・バックナンバー・インデックス

   コラム 第9回    2005.3.20

 歯ブラシの話

 先月のコラムには、面白かったとのお言葉も頂きました。 続編というわけではありませんが今月は、歯ブラシについて書きましょう。

皆さんは、今どんな歯ブラシを使って歯磨きをしていますか?
種類がたくさんあって何を使ったらよいのかわからなくはありませんか?手用の歯ブラシに加えて最近は、電動歯ブラシや音波ブラシなど選択肢がありすぎて困ってしまいます。どれが一番よいのか消去法で探しましょう。

先ず一番先に消えるのが、豚毛など動物の毛を使った歯ブラシです。昔は高級品で手に入れるのも難しかったようです。豚毛は比較的にやわらかく、歯槽膿漏で痛んだ歯茎には、気持ちが良かったそうです。では何故駄目なのでしょう。それは、豚毛についた歯垢は、綺麗に洗い流したつもりでも天然素材であるが故に毛一本一本にある細かい構造や傷に入り込んでしまい、そこで細菌が繁殖してしまうからなのです。

次に消えるのは、昔旅館などに置いてあったような歯ブラシです。つまり、ナイロンの毛であっても、ただ裁断しただけで毛先の断面がシャープなものです。これでは、歯茎が傷だらけになってしまいます。(最近の旅館やホテルでは、結構良いものを置いてあります。)

次は、毛の量の多いものです。これは毛先が歯の細部に入り込めず隅々まで磨けないからです。それに硬すぎる毛も弾力がないため同じ理由でいけません。

ナイロン素材で、毛先が丸く加工されていて、適度の弾力があって、あまり大きくないものが平均して良い歯ブラシといえるでしょう。

次に最近盛んに宣伝している電動歯ブラシはどうでしょうか。これは元々手の不自由な方のために開発されたものでした。しかし時代のニーズは、効率よく短時間にきれいに歯を磨ける道具としての開発へと流れを変えて行きました。

英国の権威ある調査機関によると、電動歯ブラシは、短時間で95%以上の歯垢を落とせるメーカーのものもあるとして、90%以上の人が手磨きより良く磨けていたと報告されています。しかし電動ブラシは、動いているので毛先を隅々までうまく到達させる事がかえって難しい点もあります。歯は平らではありませんからカーブに這わせるように手をひねりながら、歯と歯の間や歯茎に向かってくびれた所に毛先を当てるのが一番大事なポイントなのですが、電動の回転で歯茎を傷つけてしまったり歯を磨耗させることもあるのです。

音波ブラシや、超音波ブラシはミクロの振動で汚れを浮き上がらせながら毛先の反転運動で歯垢除去するというものです。今度は毛先の動きがソフトすぎて歯茎を鍛えられないでフニャフニャな歯茎になりがちです。また上顎の歯茎に当たるとくすぐったくて仕方がない人も中にはいるようです。


歯並びも個人個人で違いますし、磨き残しが無いよう上手に、歯と歯の間や、歯茎の境目に確実に毛先を到達させて、傷をつけずにお掃除するためには、手の加減が一番よいと私は思うのです。
普段から上手に歯磨きを続けていた方が、スーパーで勧められて電動歯ブラシに変え、かえって歯茎が悪くなってしまった例もありました。

道具は使い方しだいですのでご自身に合ったものを専門家に相談して選択するようにしましょう。そしてどんな道具も使いこなすには正しい方法のトレーニングが必要でしょう。

このページの上へ↑

Copyright(c) 2004-2019 Katayama-shika. All rights reserved.